令和7年11月
Q:相続財産の確認の際に金庫の中から金の延べ棒が見つかりました。相続税はどのように計算すればよいでしょうか。
また、相続後に売却した場合には税金はかかりますか。
A:金の延べ棒(金地金)は相続税の課税対象となり、相続税評価額は相続開始の日(被相続人が亡くなった日)の取引業者による1グラムあたりの買取価格×グラム数となります。買取価格は取引業者に問い合わせて確認することになります。
また、相続した金地金を売却して利益が出た場合には、原則として総合課税の譲渡所得となり、確定申告が必要となります。この場合の所得金額は、取得した時から売却した日までの所有期間が5年を超えるかどうかで次のように計算されます。
●所有期間5年以内(総合課税の短期譲渡所得)
売却価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除50万円
●所有期間5年超(総合課税の長期譲渡所得)
{売却価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除50万円}×1/2
相続により取得した場合には、取得費及び所有期間は被相続人が購入した時のものを引き継ぐため、金地金と一緒に購入した際の計算書等が保管されていないか確認してみてください。
計算書等から購入した業者が分かれば、買取価格と併せて問い合わせてみることをお勧めします。
また、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以降3年を経過する日までに売却する場合には、取得費に支払った相続税額のうち一定金額を加算できる特例があります。
●取得価額に加算する金額
●特例の適用を受けるための要件
① 相続や遺贈により財産を取得した者であること
② その財産を取得した者に相続税が課税されていること
③ その財産を、相続開始の日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を
経過する日までに譲渡していること
具体的な手続き等詳しくは税理士法人髙木会計までお気軽にお問い合わせください。

